新人日記わたなべ⑥ 映画:そして父になる

昨年、カンヌ映画祭でパルムドールを獲得した是枝裕和監督の『万引き家族』は、日本でも大きな話題になりました。ほとんど血がつながっていないその集まりを家族と呼ぶ是枝監督は、これまでつくってきた映画でもさまざま家族のかたちをとりあげています。

そんな是枝監督が『そして父になる』という映画で、暗黙的に家庭内が崩壊している家族を描こうとしたとき、福山雅治が演じる父親・良多の職業に選んだのは建築設計士でした。大手の組織事務所で職業的に人々や家族の居場所をつくっている建築家が、そのなかみをつくることができない、という設定は皮肉以外のなにものでもないはずなのに、心当たりが全くないわけではない僕は心穏やかにはいられませんでした。

なので、慣習にあらがいたいわけではないですが、まずはなるべく不規則な生活はしないようにとこころみてはいます。具体的には、夜は遅くとも12時には寝るようにして、朝は6時くらいに起きる健康的な生活、、、と意気込んでいるのですがやはりなかなかうまくはいかないです。
とはいっても、たまに徹夜する日がでてくるのは避けられなくて、そういう日は粛々と作業をします。もはや寿命が縮んでいる実感すらありますが(笑)。
でも、そういう日でも真夜中に飲むブラックコーヒーの味わいや作業が終わって清々しい気分で迎える朝日など、まあ、そんなに悪くないな…と思います。

映画では、良多が息子・慶太に与えたミッションの終わりを告げ、血のつながりを越えて、はじめて「父になる」ことを自覚したところで終わるわけですが、劇中、家族に向き合うようになる後半では、仕事のシーンはもうほとんどでてきません。きっとそういう比重になってしまうのでしょう。僕にはまだ家庭はありませんが、自分なりに仕事のバランスをとることをミッションとして、これからも頑張っていきたいと思います。

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