この度、はりゅうウッドスタジオと日本大学工学部浦部研究室と協働した「葛尾村復興交流館」が
2020年度グッドデザイン賞を受賞しました。
プロジェクトを応援してくださった皆様ありがとうございました。
https://www.g-mark.org/award/describe/50988?token=9s9XbWQJzX
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受賞対象名
- 復興交流施設 [葛尾村復興交流館「あぜりあ」の計画・設計・運営に関わる一連の活動]
- 事業主体名
- 葛尾村
- 分類
- 公共の建築・空間
- 受賞企業
- 葛尾村 (福島県)
日本大学工学部浦部智義研究室 (福島県)
株式会社はりゅうウッドスタジオ (福島県)
特定非営利活動法人福島住まい・まちづくりネットワーク (福島県)
- 概要
- 本施設は原発事故により全村避難した葛尾村における避難解除後の住民や一時帰宅した人、村を訪れる人のための交流施設である。材料は地域材を最大限に活用できる縦ログ構法を採用した。蔵の再生、庭づくり、キッチンカーの設置、家具の制作等を通して、村、学生、住民等を巻き込むことから、新しい葛尾村の復興のきっかけをつかもうとしている。
- デザインのポイント
- 1.百石の家の古材活用、蔵の保存、及び住民参画型の活動行い、土地の記憶と住民活動を継承した。
2.川に沿って建物を配置し、盆踊りなどを行うことができる広場がある空間となった。
3.地域材を活用する縦ログ構法を採用し、古材等の震災前の部材と繋がりながら先進的な木構造の建物となった。審査委員の評価
原発事故により全村避難した葛尾村のコミュニティのための復興交流館。古材等でかつての村の記憶を残しつつ、河川に沿って湾曲した平面が、緩やかに連なる内部空間と囲まれ感のある外部空間の織り成す新たなコミュニティ空間を生み出している。工期が短縮でき小規模な製材所・工務店でつくれる縦ログ構法を採用して、地場産業に貢献していることも注目すべき点である。避難解除はされたものの、帰村者は未だ1/3に留まり、村民の地域との関係や生活は様々であるが、そうした違いを超えて地域を共有し、長い復興プロセスを継続させていくための拠点としての役割を担う建築である。